PFCバランスの計算のしかた(例つき)
計算に使う換算
PFC バランスを計算するときは、一般に用いられる次の換算を使います。
| 栄養素 | 1 g あたりのエネルギー(一般に用いられる換算) |
|---|---|
| たんぱく質(P) | 4 kcal |
| 脂質(F) | 9 kcal |
| 炭水化物(C) | 4 kcal |
この換算は、計算をしやすくするための目安です。食品ごとの実際のエネルギーとは、少しずれることがあります(この記事の後半で例を示します)。
手順 1:g を kcal に換える
ここでは、架空の 1 日の合計が、たんぱく質 80 g・脂質 55 g・炭水化物 250 g だったとします(計算の手順を示すための例で、おすすめの量ではありません)。
それぞれに換算の値を掛けます。
- たんぱく質:80 g × 4 kcal = 320 kcal
- 脂質:55 g × 9 kcal = 495 kcal
- 炭水化物:250 g × 4 kcal = 1,000 kcal
手順 2:合計を出す
3 つを足すと、この日のエネルギーの合計(換算による値)が出ます。
320 + 495 + 1,000 = 1,815 kcal
手順 3:割合を出す
それぞれの kcal を合計で割り、100 を掛けると割合(%)になります。
- たんぱく質:320 ÷ 1,815 × 100 ≒ 17.6%
- 脂質:495 ÷ 1,815 × 100 ≒ 27.3%
- 炭水化物:1,000 ÷ 1,815 × 100 ≒ 55.1%
小数第 2 位を四捨五入しています。3 つを足すと 100.0% になります。四捨五入のしかたによっては、合計が 99.9% や 100.1% になることもありますが、計算の誤りではありません。
逆の計算:割合から g を出す
目標を割合で考えたときに、何 g にあたるかを知りたい場合は、逆の順で計算します。ここでは、エネルギーの合計を 2,000 kcal、割合をたんぱく質 15%・脂質 25%・炭水化物 60% とした例で計算します(これも計算の手順を示すための一例で、おすすめの値ではありません)。
| 栄養素 | kcal にする | g にする |
|---|---|---|
| たんぱく質 | 2,000 × 15% = 300 kcal | 300 ÷ 4 = 75 g |
| 脂質 | 2,000 × 25% = 500 kcal | 500 ÷ 9 ≒ 55.6 g |
| 炭水化物 | 2,000 × 60% = 1,200 kcal | 1,200 ÷ 4 = 300 g |
アプリ「PFC Balance」の目標は g で入力するので、割合で考えた場合は、このように g に直してから入力します。
食品の栄養成分表示の見方
自分で記録や計算をするときに使いやすいのが、包装された加工食品の「栄養成分表示」です。消費者庁の説明では、容器包装に入れられた一般用加工食品には、熱量(エネルギー)・たんぱく質・脂質・炭水化物・ナトリウム(食塩相当量で表示)を、この順で表示することが義務付けられています。
表示を見るときは、次の点に注意します。
- どの量あたりの値か:「100 g あたり」「1 袋(○ g)あたり」「1 食分あたり」など、商品によって基準が違います。実際に食べた量に合わせて計算し直します。
- 表示が省略されている食品もある:栄養の供給源としての寄与が小さい食品や、小規模の事業者が販売する食品などでは、表示が省略されていることがあります。
表示の読み方は、栄養成分表示の読み方入門で詳しく説明しています。
包装の無い食材(肉・魚・野菜など)は、文部科学省の『日本食品標準成分表』の値を参考にする方法があります(食品成分表の使い方入門)。
換算の値と、成分表のエネルギーがずれる例
『日本食品標準成分表(八訂)増補2023年』の「にわとり[若どり]むね 皮なし 生」は、可食部 100 g あたり、エネルギー 105 kcal、たんぱく質 23.3 g、脂質 1.9 g、炭水化物 0.1 g です。
これを一般的な換算で計算すると、23.3 × 4 + 1.9 × 9 + 0.1 × 4 = 110.7 kcal になり、成分表のエネルギー(105 kcal)とは一致しません。成分表のエネルギーがどのように計算されているかは、成分表の説明の部分で確かめられます。
PFC バランスを考えるときは、このずれがあることを前提に、目安として使います。食品のエネルギーは、成分表示や成分表の値を優先して使うのが基本です。
アプリでの計算
アプリ「PFC Balance」では、食品にエネルギーの値があればその値を使い、値が分からないときは、たんぱく質・脂質・炭水化物から上の換算で計算します(計算した値は「目安」として表示されます)。「エネルギー比率(目安)」の棒で、記録した食事の割合を確かめられます。
この記事の内容は一般的な目安です。医療・診断・治療の代わりではありません。