高たんぱく・低脂質の食材の選び方と、自炊で使いやすい食材の例
はじめに
たんぱく質の割合を目標に近づけたいとき、たんぱく質が多く、脂質が少ない食材を選ぶという考え方があります。この記事では、そうした食材を選ぶときの観点と、一般的な食材の成分値の例を紹介します。
どの食材をどれだけ食べるとよいかは、人や目的によって異なります。特定の食材や商品をすすめるものではありません。食事の制限を指示されている方や、体調に不安がある方は、医師や管理栄養士などの専門家に相談してください。
選ぶときの観点
1. 成分の値で確かめる
「たんぱく質が多い」「脂質が少ない」は、印象ではなく成分の値で確かめるのが確実です。
- 包装された加工食品:栄養成分表示に、熱量(エネルギー)・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量が示されています。「100 g あたり」「1 食分あたり」など、どの量あたりの値かを確かめます(栄養成分表示の読み方入門)。
- 包装の無い食材:文部科学省の『日本食品標準成分表』の値を参考にできます。同じ食材でも、部位や「生」「ゆで」などの状態ごとに値が分かれています(食品成分表の使い方入門)。
2. エネルギーに占めるたんぱく質の割合で見る
食材どうしをくらべるときは、たんぱく質の g だけでなく、その食材のエネルギーのうちたんぱく質がどれくらいを占めるかを見ると、比べやすくなります。計算のしかたは、PFCバランスの計算のしかた(例つき)で説明しています。
3. 部位や皮の有無を見る
肉は、部位や皮の有無によって脂質の量が大きく変わります。下の表のとおり、同じ鶏肉でも、皮つきと皮なしで脂質の値が異なります。
4. 調理のしかたも考える
食材そのものの脂質が少なくても、炒める・揚げるなど油を使う調理では、使った油の脂質が加わります。ゆでる・蒸す・焼くなど、油を使わない、または少なくする調理のしかたもあります。記録するときは、調理に使った油も記録すると、合計が実際に近くなります。
一般的な食材の成分値の例
次の表は、『日本食品標準成分表(八訂)増補2023年』(文部科学省)の値です。いずれも可食部 100 g あたり、生の状態の値です。
| 食品名(成分表の名前) | エネルギー(kcal) | たんぱく質(g) | 脂質(g) | 炭水化物(g) |
|---|---|---|---|---|
| にわとり[若どり]むね 皮なし 生 | 105 | 23.3 | 1.9 | 0.1 |
| にわとり[若どり]むね 皮つき 生 | 133 | 21.3 | 5.9 | 0.1 |
| にわとり[若どり]ささみ 生 | 98 | 23.9 | 0.8 | 0.1 |
| にわとり[若どり]もも 皮なし 生 | 113 | 19.0 | 5.0 | 0 |
| にわとり[若どり]もも 皮つき 生 | 190 | 16.6 | 14.2 | 0 |
| まだら 生 | 72 | 17.6 | 0.2 | 0.1 |
| 鶏卵 全卵 生 | 142 | 12.2 | 10.2 | 0.4 |
| 木綿豆腐 | 73 | 7.0 | 4.9 | 1.5 |
| ヨーグルト 全脂無糖 | 56 | 3.6 | 3.0 | 4.9 |
出典:文部科学省『日本食品標準成分表(八訂)増補2023年』(文部科学省「食品成分データベース」で確認した値。食品番号:11220・11219・11227・11224・11221・10205・12004・04032・13025)。
表から読み取れること
- 鶏肉では、皮なしのほうが皮つきより脂質の値が少なくなっています(むね:1.9 g と 5.9 g、もも:5.0 g と 14.2 g)。
- 表の中では、ささみ・むね(皮なし)・まだらが、たんぱく質の値にくらべて脂質の値が少ない食材です。
- 鶏卵は、たんぱく質と脂質の両方を含む食材です。
- 木綿豆腐やヨーグルトは、100 g あたりのたんぱく質の値は肉や魚より少ないものの、ほかの食材と組み合わせて使いやすい食材です。
同じ食材でも、実際の成分の値は表の値と異なることがあります。また、成分表では「生」「ゆで」などの状態ごとに別の値が示されており、調理後の値は生の値とは異なることがあります。
自炊で使いやすい食材の例
上の表に挙げたもののほか、成分表には、魚・大豆製品・乳製品など、多くの食材の値が載っています。自炊で使うときは、次のような組み合わせ方が一例です。
- 鶏むね肉やささみを、ゆでる・蒸すなど油を使わない調理で主菜にする。
- たらなどの白身魚を、蒸したり煮たりして使う。
- 豆腐を、汁物やサラダなど、ほかの料理に足して使う。
- 卵を、ほかの食材と組み合わせて一品を作る。
どの組み合わせが合うかは、好みや続けやすさ、ほかの栄養素とのバランスによって人それぞれです。特定の食材だけに偏らないことも大切です。
アプリでの記録
アプリ「PFC Balance」では、食品を「+ 食品を登録」から登録し、成分表や栄養成分表示の値を手で入力できます。値が分からない項目は空欄のまま登録でき、その場合は「データ不明あり」として、分かっている値だけで合計します。
この記事の内容は一般的な目安です。医療・診断・治療の代わりではありません。